As Usual
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思い出した。ベルリンからヴェニスへ入ったときだ。小型ジェットでアルプスを越えてすぐ、ヴェニスの空港に到着するのだが、空港からのタクシーは船だった。
出国検査場を出て、手荷物を数メートルも運ぶと、船が空港施設に数隻横付けになっている。船頭と交渉し、中の一隻を選び、ヴェニスへと向かう。 船が近づくにつれ、海の向こう遠くに見えていたヴェニスの街が迫ってくる。中世の面影を色濃く残す建物群が、えにもいわれぬ風情を湛えて待ち構えている。 あたかも、いにしえの時に吸い込まれるようにして船は細い運河の中に入る。ここかしこにかかる小さな橋、運河に面して建つ古色を帯びた建物、人通りもなく静かに時が流れる細い路地、すべてが、こちら側をきれいに消し去るがの如くの圧倒的存在感をもって佇んでいる。 めまいを感じながら迷路のような運河を抜け、今度は広い運河をほんの少し行くと、そこはもうホテル真裏のはしけだった。 到着の美学を思う。
by bgst
| 2005-09-15 13:53
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