As Usual
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世の中すべてつながっている。
変化に富んだ山、素晴らしい景色と温泉がある。地熱発電の可能性が他の国より高い。これらは地震頻発国の別の顔だ。オーロラはきれいだが、これは太陽での大爆発、フレアのせいで、この時には地球に向けて強い磁気や放射線が向かってくる。 どちらも自然のなせる業だ。本来的には良い悪いの問題ではない。誰も文句をつけることはできない。いや、つけるべきものでもない。「人間にとって」気持ちのいいものだけ残して後はいらないというのは、思い上がりというものだろう。多彩な温泉を楽しみたいのであれば地震が多く、かつ大規模であることは甘んじて受け入れるべきだ。今後これまでにないような大規模な太陽フレアがあれば、強い放射線が降り注ぐのを雲や大気で防ぎきれず、人間は被曝することになる。太陽はその存在自体が核融合だ。地球の生命はその恩恵をフルに受けている。 遠い将来、地震や太陽フレアによる放射線を人工的にコントロールできるようなとてつもない技術が生まれないとは言えない。人間はこれまでもずっと「自然災害」を防ごうとしてあらゆる技術を開発してきた。台風上陸には堤防を作り、家屋を補強する。河川の氾濫にはダム建設、護岸工事、地下水槽設置などで対策をとる。でも、それらの対策が別の問題を招く。河川のコンクリート化は動植物を駆逐した。ダムを作っても同様だ。下流や流れ込む海の生命に影響を与える。 だいたい「自然災害」という言葉がおかしい。自然には「災害」はない。自然は自然にそのまま存在しているだけだ。「人間にとって」という観点を導入するから「災害」になってしまう。その「人間にとって」は多くの場合利己的動機がベースになっている。川沿いの低地に住めば、氾濫した時「災害」になる。長い人類の歴史で低地に定住するようになったのはごく「新しい」時代だ。人口が増え、住む場所に困って低地に進出したり、穀物を栽培する目的で低地を開発した。そうなる前までは自然に配慮して低地はそのままにしていた。 人口が70億を超えてしまって、これまでこんがらがって「つながっていた」様々な因果関係がますます複雑になっている。社会として自然に配慮することは「自然災害」の言葉ができた段階で既に過去のものとなっていたが、今やもう個人レベルでも配慮しようとしてもできなくなってしまった。普通の人が生活するための最低限の消費(衣食住)でさえ、ありとあらゆる因果関係によって必ずどこかに反自然的要素が紛れ込む。「人間にとって」理念が社会通念となって全てをがんじがらめにしているのだ。山に一人籠って洞窟に住み、採集生活で生きようとしても、その山自体が国有か民有か誰かの所有物だ。多くの湧水は飲用には適さず、たとえ自前の山があったとしても世俗と一切縁を切って越冬できるとは到底思えない。 人間は既に自然の中での限度を超えてしまった。この上更に地震や太陽フレアによる放射線をコントロールしようということが起きるとしたら、それは何か大きな自滅的行為につながるような気がしてならない。コントロールは夢物語かも知れない。でも、地震予知と対策、太陽フレア予知と対策は着実に「進歩」している。方向はコントロールに向かっている。それが「人間にとって」いいからだ。でも本当にそうか。 火山の噴火、台風、地震は自然にとって最後の砦だ。日本では三者揃い踏みで、かつそのどれもが大規模だ。日本でアニミズムが発達したのはこれと無縁ではあるまい。自然に対する畏れ、そのおかげで日本人は自然を愛でる心を育んできたのではないか。 もうアニミズムには戻れないのは承知している。自然との離縁は最終段階だ。自然からの最後通牒の1 ページ目は昨年の大地震だったということになるのか。2ページ目は富士山の噴火だろうか。自然との最後の交渉が断たれた後にはいったい何が起きるのだろうか。 *1月下旬から高緯度地域で大規模なオーロラが発生している。北欧や北米でのオーロラ観光は日本人が好きな旅行らしいが、オーロラは太陽フレアによって強い磁気嵐が起きた時に激しくなる。また、地球上の衛星、無線通信に多くの悪影響が及び、地球磁気圏外では、太陽から放出されるX線、ガンマ線によって宇宙船の乗組員が被曝したり、安全確保のため航空機が飛行ルートを変更せざるを得なくなったりする。
by bgst
| 2012-02-09 16:51
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