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昼に蕪を食べた。最近は生のままで食べることが多い。その方が蕪の味がする。
蕪は江戸時代は何通りかの漢語読みで呼ばれていたという(Wikipedia)。そうすると「かぶ」という発音は明治以降、たかだか150年程度しか一般には通用していない言葉ということになる。明治以降でさえ、書物に「蕪菁は大根と共に重要なる蔬菜として」(「滋賀県に於ける蕪菁の品種と其の栽培」- 昭和15年頃発行 滋賀県立農事試験場 - 神田武・門野一雄監修)などと書かれている。 だいたい、字や言葉の広がりというのは政治と切り離せない。国家統治の初歩は字や言葉の統一だ。情報を拡散するには話言葉だけでは範囲が限られる。書写したり、印刷したりした複製品があれば、より広い範囲に伝えることができる。ということは、昭和15年頃の地方の書物に「蕪菁」とあるのは、日本はその段階ではまだ中央集権化が「かぶ」のレベルにまで及んでいなかった(滋賀県では「かぶ」名が一般化していない)か、著者が「かぶ」を知ってはいたが、学術書としての体裁を考えて敢えて漢語を使ったか、或いは「かぶ」が全国的にそれほど普及した名前ではまだなかったかのどれかだろう。 「蕪菁(ぶせい)」と呼ぶ人は今ほとんどいないのではないか。現在では、千葉県が全生産量の29%を占める。これに次ぐ埼玉県13%、青森県6%と合わせて全国生産量の約半分になる(農林水産統計「平成22年産秋冬野菜、指定野菜に準ずる野菜等の作付面積、収穫量及び出荷量」)。 大根、人参、じゃがいもに比べるとポピュラーな野菜ではないという普段の実感は、農林水産統計からも裏付けられる(同資料)。出荷量はごぼうよりも少ない。 品目 作付面積 10a当たり収量 収穫量 出荷量 だいこん 35,600 4,200 1,496,000 1,175,000 かぶ 4,990 2,900 144,600 117,100 にんじん 19,000 3,120 593,200 524,100 ごぼう 8,820 1,830 141,100 136,200 れんこん 4,010 1,510 60,400 50,000 ばれいしょ 82,500 2,780 2,290,000 1,863,000 上記単位 作付面積 ha 10a当たり収量 kg 収穫量 t 出荷量 t 冬は根菜が旬でおいしい。根菜の中で、「かぶ」は作付面積当たりの収量も多い方だ。効率よく作れておいしいのであれば、ありがたい。ポピュラーでないからといって、生産を減らさないよう願う。作付面積がここ何年かずっと継続して減ってきて(6年間で約500 ha)いて、今では「れんこん」程度しかないのが気になる。
by bgst
| 2011-12-27 14:45
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