As Usual
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3/11の地震で机の上に積んであった本の山が崩れた。それがきっかけで、少しばかり、古い本でも処分しようという気になる。
ここ10年ほど以前にも増してよく本を読むようになった。借りて読めばいいのだが、買った本の方が本気(!)で読める。だから、少しづつ増えてしまう。80年代迄はそんなに読まなかった。90年代にインターネットが広がってから本というリアルな印刷物を見直したのかも知れない。 日本は世界有数の出版国だとどこかで読んだ。江戸時代から識字率は高かったし、近代以後も義務教育、高等教育にまじめに取り組んだから、本を好む国民が多いのは頷ける。実際、他国に比べてどうなのか。調べてみた。 世界中の国を網羅した統計は90年代のものしか見当たらなかった。UNESCO(国際連合教育科学文化機関)の統計だ。以下は、全ての国の統計がある 1996年の国別図書刊行数になる。一般に販売された、定期刊行物以外の本やパンフレットで、細かな定義に基づいている。 日本 56,221 イギリス 107,263 アメリカ 68,175 カナダ 19,900 ドイツ 71,515 フランス 49,123 イタリア 35,236 スペイン 46,330 ギリシャ 4,225 韓国 30,487 ロシア 36,237 ポーランド 14,104 チェコ 10,244 スウェーデン 13,496 ノルウェー 6,900 フィンランド 13,104 ブラジル 18,883 アルゼンチン 9,850 イラン 15,073 インド 11,903 * それぞれの国の文化力もさることながら、言語使用人口の多寡も関係しているだろう。イギリスが人口が少ないわりに、出版数一位なのは、英語が世界共通語となっていることと無関係ではない。 * ロシアが人口のわりに少ないのは多民族・多言語国家のせいだろうか。 * イランが北欧・東欧諸国より多いのは、文化・宗教的影響力だろうか。 * インドが少ないのは、多言語国家の問題か。 識字率は 74.04%(2011年国勢調査)になっている。 * ブラジルは人口が多い(1.8億)わりに出版数が少ない。識字率は 90.5%。一人当たりの年間読書数は2.4 冊で内1.7冊が教科書(国際交流基金)。 * アメリカがドイツより少ないというのは、何を表しているのだろうか。1996年の統計だから、インターネットの影響はまだないはずだ。アメリカ人一人当たりの年間読書数は11冊(国際交流基金)。 * スペインが比較的健闘しているように見えるのは、世界のスペイン語話者の数が多いからだろう。 * 韓国は芸術・エンタテインメント系の刊行物が多いそうだ。 * 中国は統計に載っていない。昨年、「全国図書取引博覧会」で、年間平均読書数が4.5冊であることが発表されている。これは日本人の9 分の1にあたるという。多民族国家、「公用語(マンダリン)」、識字率などがどのように影響しているのだろうか。 * 日本は、世界の日本語話者がそう多くないわりには出版数が多い。 これからはネット上の出版物も増えていくから、統計のとり方自体も変わらざるを得ない。国別という概念が難しくなる、或いは意味をあまりなさなくなることもあろう。次の UNESCO 統計が興味深い。
by bgst
| 2011-05-06 09:47
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