As Usual
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消え去ってしまったが、JR東日本/山手線車内とか、駅貼り広告で結構長い間「オール電化」の宣伝が行われていた。家庭での料理や何やらすべて電気でやろうというセールス・キャンペーンだ。今後は、この手のCMはもう出せないだろう。
日本で電気が一般に認知されたのは、1882年(明治15年)だ。東京・銀座に初めて電灯が点灯した。129年前だ。早くも10年後の1892年には電灯が1万灯に、更にそれから8年後には20万灯にまで増えている。電化のスピードは速い。 今となっては電気のない生活は考えられない。東日本大震災被災地ではインフラとして絶対重要視されていた。関東エリアでの計画停電でも動揺が広がった。交通や産業界だけでなく、一般市民の生活が「乱され」た。夏には計画節電があるという。既に企業などでは対策が検討されているが、電力消費の大きな部分を担う一般住宅(自分の家)については、何もしていない人が多いはずだ。 だいたい、一般の人は普段どのくらい電気を使っているのか実感がない。福島原発事故で、電力問題が炙り出されて初めて考え出したということだ。指標はいろいろ考えられる。例えば、10-40年前の一般家庭の電力消費と現在のものを比べてみる手がある。 次のような資源エネルギー庁の資料があった。「1973年度の家庭用エネルギー消費量を100とすると、2004年度には212.0となっており、第一次石油ショック当時に比べて、現在の家庭では2倍以上のエネルギーを消費していることになります。」また、「2004年度の世帯当たり消費量は42.9GJ(1973年度の1.5倍)となっています。これに加え、世帯数が増加(1973年から2004年で1.6倍)していることから、世帯当たり消費量と世帯数の増加との相乗効果により、全体として家庭部門におけるエネルギー消費量は増加したといえます」とも書かれている。 他国と比較したらどうか。以下がその一部だ。なかなか興味深い。 国際エネルギー機関の統計による (2008年) 単位は ギガ・ワット時 各国人口は 2010年ベースの比較 * 国別 総合電力需要 (エネルギー産業自体の需要は除く) 日本 964,361 アメリカ 3,813,520 - 日本の 3.95 倍 中国 2,841,855 - 日本の 2.95 倍 フランス 433,481 - 日本の 45% (半分以下) * 電力需要先別内訳 - 以下、順に 住居(家庭)、工業、商用・公的サービス、交通、農林・漁業、その他 日本 287,621 / 303,802 / 350,984 / 18,829 / 882 / 2,243 アメリカ 1,379,981 / 914,897 /1,335,978 / 7,703 / 0 / 174,961 中国 439,610 /1,926,386 / 152,854 / 29,924 / 88,705 / 204,376 フランス 155,608 / 141,206 / 108,282 / 13,279 / 3,955 / 11,151 = 日本の「住居」での電力使用はアメリカの20.8%に過ぎない(アメリカは日本の 4.8倍)が、フランスよりは84.8%多い。人口が違うから、これを考慮すると、アメリカの人口は日本の2.44倍だから、4.8倍というのは、アメリカが日本と比べ「住居」で多大な電力を消費していることがわかる。フランスと比べると、日本の人口はフランスの2.02倍あるのに、消費は1.84倍に抑えられている。これが日本の住宅の狭さと関係しているのかどうかわからないが、「住居」部門では日本は効率がいい。但し、中国と比較すると、中国は人口が日本の10.5倍もあるが、「住宅」での消費は1.53 倍しかない。「電化」と「世帯構成(家族数、核家族)」の違いだろう。 = 「工業」ではアメリカと中国がそれぞれ日本の 3.01倍(人口比に近い)、6.34倍だ。中国は「住居」より「工業」寄りが明白だ。フランスは日本の半分以下で 46.5% となっているが、これは人口比に近い。「工業」部門については国の人口比を考慮すべきものかどうか、問題はある。工業製品輸出は他国との貿易次第だ。輸出は日本にとって重要だが、必ずしも人口と連動しない。 = 「商用・公的サービス」ではアメリカが断トツだ。日本の 3.8 倍(人口比は2.44倍)ある。逆に、日本はフランスの 3.24倍(人口比は2.02倍)ある。 = フランスは総需要が日本の半分以下だが、全電力生産の76%を原子力発電でまかなっている。アメリカは 19%に過ぎない。中国はたった 2 %だ。79.1% を石炭に頼っている。地球温暖化問題で中国が攻められる所以だ。アメリカも半分近くの 48.8%を石炭でまかなっている。ガスがその半分以下の20.8%だ。 = 日本は、地球温暖化問題では優等生で、石炭は 26.6%、ガスが 26.2%、原子力は 23.8% (現在は30%ぐらい)と電力源をバランスよく分散している。アメリカと中国が石炭国、フランスが原子力国としたら、日本はマルチ・ソース国になる。 = ニュー・エネルギーの電力生産では、以下のとおりだ。 太陽 : 日本 2,251 / アメリカ 2,449 / 中国 172 / フランス 41 地熱 : 日本 2,752 / アメリカ 17,014 / 中国 0 / フランス 0 風力 : 日本 2,623 / アメリカ 55,696 / 中国 13,079 / フランス 5,689 バイオマス : 日本 15,079 / アメリカ 50,201 / 中国 2,359 / フランス 2,116 ゴミ : 日本 7,309 / アメリカ 22,190 / 中国 0 / フランス 0 波 : フランスのみ 513
by bgst
| 2011-04-19 17:15
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