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16世紀日本に住んだイエズス会司祭ルイス・フロイスによる著作「日本史」(共訳:松田毅一、川崎桃太)に興味深いことが書いてあった。引用する。
「日本においては、人の世のはかなさと、その流れの速さを思わすものはあまりにも多く、人々はそれらに対して、不思議な驚嘆と恐怖を覚えるほどであるが、移ろい転(まろ)ぶもろもろの営みに浸るほどに、想いを変えて行き、死に関するこれらあらゆる思考を、時を経ずにすべて忘れ去ってしまうのである。」(第五八章) 「本年(一五)八六年に、堺と都からその周辺一帯にかけて、きわめて異常で恐るべき地震が起った。それはかつて人々が見聞したことがなく、往時の史書にも読まれたことのないほどすさまじいものであった。というのは、日本の諸国でしばしば大地震が生じることはさして珍しいことではないが、本年の地震は桁はずれて大きく、人々に異常な恐怖と驚愕を与えた。」(第六〇章) 「若狭の国には海に沿って、やはり長浜と称する別の大きい町があった。そこには多数の人々が出入りし、盛んに商売が行われていた。人々の大いなる恐怖と驚愕のうちにその地が数日間揺れ動いた後、海が荒れ立ち、高い山にも似た大波が、遠くから恐るべき唸りを発しながら猛烈な勢いで押し寄せてその町に襲いかかり、ほとんど痕跡を留めないまでに破壊してしまった。高潮が引き返す時には、大量の家屋と男女の人々を連れ去り、その地は塩水の泡だらけとなって、いっさいのものが海に呑みこまれてしまった。」(第六〇章) 「これら上記の諸国では、巨大な口を開いた地割れが生じ、万人に恐怖をもたらした。その割れ目からは、黒色を帯びた泥状のものが立ち昇り、ひどく、かつ忌むべき臭気を放ち、そこを通行する者には堪え難いほどであった。」(第六〇章) 「この地震が続いた間、およびその後の数日間はこの話で持ちきりで、異教徒たちは、日々目撃することや、遠隔の地の惨状を耳にするたびに、言いようもない恐怖に打ちのめされた。だがその後、ごくわずかの月日を経てからは、まるで何事も生じなかったかのように、地震について話したり思い出したりする者はいなくなった。」(第六〇章) 今から425年前ぐらいのことだが、日本は基本的にこういう国だ。
by bgst
| 2011-06-01 14:06
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